そう思っていたのは地下鉄を三度も乗り継いで行っていたからで、日暮里からバスに乗ってしまうと、15分ほどで見慣れた東武浅草駅の大きな三角形をした建物に着いた。

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雷門の辺りは相変わらず、黒山の人だかりである。観光客の邪魔にならぬよう、仲見世を逸れて浅草寺の右へ抜け、神社の猿回しを横目に言問通りを渡る。雷おこしのビルの隣、柳通りの植木市に着く。

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びわ、レモン、ハスの花。浅草の植木市では、見慣れないものが多く売られている。さすが東京である。植木市は思っていたよりもずっと長く続いていた。ちょうど市の終点あたりに、知り合いのアトリエが出展しているのを見つけた。

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かえるが付いていると、Kさんの作とすぐ分かる。迷いに迷って、この子を連れてきた。右側は、生まれて初めて作った抹茶茶碗。こう書くと誤解を生みそうだが、初心者の捏ねたぼこぼこの歪んだ塊を一定の厚みに整え、安定した円筒に仕上げる先生はまるで手品師のようだ。何しろ、焼く前までこれは自分が作ったのだと勘違いさせるほど、素早く直してしまうのだ。ていうか、まさか陶芸をやる日がこようとは・・知り合いパワーってすごいな。

お昼ごはんは、どぜう。まるまると太ったのをそのまま煮て食べるのがここの名物で、大広間に犇めくお客のほとんどがこれか、柳川かを食べている。不思議な風景である。

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山椒と葱をたっぷり。変わらぬ味なのだろうけど、以前食べたとき(十年前)よりずっとおいしかった!薬味をほとんど使わなかったからなのかもしれない。一見の客二人で行ったし、老舗で緊張もしていたから。

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座卓でもちゃぶ台でもなく、板である。海外からのお客もびっくりだろうが、日本人だってびっくりだよ!面白いよねえ。トイレなども鏡など部分的に新しくなっているが、二百年前の面影も無いわけではなくて、想像するのが楽しい。

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どぜう汁。甘くて濃い味噌が椀にたっぷりと張られていて、味噌汁とは全く別の食べ物だ。初めて食べた。

Authors: 鼠子

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