行こうと思っているうちに気がつけば最終日間近になってしまったレベッカ・ホルン展。 既に他の展示が始まった関係で、映画作品が別室でまとめて見ることができたので却って好都合でした。 buster's bedroom[1990] サイレント映画期の喜劇俳優、映画監督であるバ...

行こうと思っているうちに気がつけば最終日間近になってしまったレベッカ・ホルン展。
既に他の展示が始まった関係で、映画作品が別室でまとめて見ることができたので却って好都合でした。



buster's bedroom[1990]
サイレント映画期の喜劇俳優、映画監督であるバスター・キートンに固執し、足跡を辿ろうとする一人の娘。
キートンが晩年過ごしたとされる精神病棟「ニルヴァーナ・ハウス」に潜入するが、ナース二人組の車に轢かれて気絶する。
其の頃ハウスでは医長が事故で死亡し、精神病患者だけが残されていた。運営を停止させないように、財団から事態を隠蔽するために患者たちが一人を医長に仕立てているところだった…というようなストーリー。



キートンに固執する理由は、おそらく映画黎明期の人物だからか?本質的には無関係かも。
目隠ししてスポーツカーを運転してみる娘の精神的不均衡さと対照的に、ハウスで最も過激な患者である、車椅子の元水泳選手は、微動せずに静止状態になり、完璧なリラックスを実践できる。
映画作品としては最近作で、ホルンのオブジェが唐突に出てきたりすることがない分だけ映画っぽくなっている。

その後[ダンス・パートナー](1978),[ラ・フェルディナンダ:メディチ邸のためのソナタ](1981)を立て続けに見た。
自分と他者の境界とか、死が薄っぺらい紙のように見える。
劇中に現われるホルンのインスタレーションが主役であり、ストーリーはそんなに重要ではない筈だが、飽きがこないカメラワークというか設定。
二作とも最後にテーブルが踊ったり身長が伸びていったりして終わる。テーブルが最も重要だったのか?



ということで無事長編を滞りなく見終えたのだが、最終日間近故か本会場は混んでいて、映像のブースも満杯で入れない。初期のパフォーマンス映像を見ることができなかったので語ることができません。

上の写真は[ペンシル・マスク]というパフォーマンス作品映像のひとコマ。装置の荒々しい様子が却って迫力を感じさせる。彫刻などのインスタレーションはゼンマイ仕掛けのようにグラグラ動く。こんなんでいいのか?というくらいシンプルでアナログな造りが或る意味衝撃的。

展示タイトルの、鴉と鯨の対話、という作品は、却って「ありがち」なインスタレーションに陥っているような気がしたが、おそらく、音楽担当者とコラボするのがホルン女史の重要なポイントだったのではと邪推してみます。





「レベッカ・ホルン:静かな叛乱 鴉と鯨の対話」展は、東京都現代美術館 で2/14まで開催。






Posted: 2010-02-13 23:41:00

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Author:渡邊安治 yasuji watanabe